2014年6月16日月曜日

スポーツ用グラスの修理 口腔外科用ステンレス結紮線

スタッフから、お友達のお子さんのスポーツ用グラスが壊れたので、修理して欲しいと言う依頼。

はい、フレームが左右に真っ二つに割れています。

亀裂が上下に入っているのが分かると思います。
ここには割れ目の部分の中心に、メガネの上下を固定するネジが入っています。

グラスの入っている部分は上下2分割されています。
ネジが一方向に入っているのでは、必ず割れる。
保険の入れ歯の補強線と同じですね...。


通方通り歯科用切削器具で穴を開けて、口腔外科用ステンレス結紮線で縛り上げていく。

使って居る器具は矯正歯科用の結紮器具。
かなり強い力で縛れます。
一旦固定したら、全ての結紮部分を増し締めして、ガッチリ固定します。

ワイヤーの切れ端で怪我をしないように、レジンで埋めます。



後で仕上げをします。


左側は亀裂が入っているので、補強します。

まずは穴を開けます。

ドンドン結紮


結紮が終わったら、末端処理をします。


はい、完成

プロテクト用のゴムはやっぱりキッチリ嵌まりません。
もともとユルユルなので、問題は無いです。

折れた方も仕上げ。


折れた側の内側。


補強側


ここまで治しても、一時しのぎで、今度は後穴を結ぶように割れて来ます。

わざと割れやすい構造になっているのだと思います。
つまりは、使い捨て。


でも、結構高い!
私が使っている「高級品」のサングラスの2倍...。
しかも、この程度で、まだ安い方らしい。
どんだけボリボリ?

足の先にゴムを付けて、運動中に外れにくくする工夫もしてあるそうなんですが、ネジと直行する方向で力がかかれば...。
そりゃ割れる。

割れて身体を守るって言う考え方。
間違っちゃいないけど...。

子の親の気持ちとしては、「高いのにすぐ壊れてしまう」って事に。

スポーツを学ばせるって難しい。

考えさせられた修理の紹介でした。














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