2021年9月5日日曜日

カメラの選び方(テキストのみ)

カメラボディは、メーカーがどうのこうのって言う話は、雑誌等に譲ります。

ここでは一般的な選び方について。



・大きさ、重さ


所謂フルサイズデジタル一眼の部類は、大きく重い代表です。

大型の超望遠レンズ等を取り付けられるように、レンズのマウントも大きく、耐えられるようなボディ構造にもなっています。

コストが掛かっているので、価格もそれなりにしてしまいます。

また、かなり重くなるので、携帯性、長時間の撮影には体力を要します。

しかし、重いボディとレンズによる重心の安定は、ブレにくさに繋がり、それだけでもメリットがあります。

センサーも解像度が高く、面積も広いので画像がより高精細になっています。

また、目的に応じた様々なレンズを使えることが最大の魅力です。

レンズによる写真表現を愉しむには最適な選択と言えます。

デジタル一眼レフは、フィルムの一眼レフの延長に位置しているため、欠点もそのまま受け継いでいる部分があります。

光学ファインダーによるピントは、電子式液晶ファインダーよりも格段の見やすさがありますが、コストがかかります。

また、レンズに入った光をミラーで反射させて、ファインダーで見るという構造なので、レンズがミラーに当たってしまうような形態のレンズは設計できません。


コンパクトカメラは、上の逆になるのですが、最近は一概に言えないのも確かです。

小さいながらもレンズ交換式で、マウントが小さいですが、他社のレンズを付けられるアダプターが沢山あり、自身の資産を生かす事が出来たり。

しかし、センサーの大きさが小さいので、35ミリフルサイズのレンズだと、周辺を含めたレンズの性能を100%発揮させることは出来ません。

なんと言ってもその小ささで、スナップには最高です

レンズ固定式なモノは、センサーとレンズが専用に最適化されているものが多く、一眼レフのように、光学設計に制約が少ないため、小さくても高性能なカメラも作れます。

1番気をつけないといけないのは、ブレに弱いこと。

最近はブレ防止機能が充実していますが、カメラの基本的な構え方は身につけておいた方が良いでしょう。



・一眼レフとレンジファインダー


カメラの歴史は、距離計という光学装置から始まります。

レンジファインダーと言うもので、ピントを合わせるだけというもの。

ファインダーは一眼レフのようにレンズを覗いたままではなく、距離計ののぞき窓から見た範囲で決定する必要がありました。

レンジファインダーは、その優れたピント機構をもちますが、レンズの焦点距離をすべてカバーする事が出来ないので、レンズに合わせたファインダーを別に用意する必要があります。

これはあくまでも構図を見るモノなので、ピントは全く分かりません。

一つのファインダーの中に「視野枠」をつけ、構図とピントを両立させたカメラが、ライカのM3になります。

レンジファインダーカメラは、レンズとフィルムの間にミラーがなく、レンズ設計に制約が少ないので、高性能なレンズが多いです。

(パララックスについては割愛)



・ミラーレス一眼?


この言葉は最近作られた「造語」です。

レンジファインダーカメラに近いものですが、イメージセンサーに入って来た信号を変換してカメラの背面液晶に出しているに過ぎません。

ミラーの有無だけなら、昔のレンジファインダーカメラは、全てミラーレスと言う事になります。

メーカー違いの古いレンズが使えたりする事が「ウリ」になっていたりしますが、本体がコンパクトなので、大きなレンズを付けると、バランスが悪くなります。

元々の設計が一眼レフ用のレンズをわざわざミラーレス一眼につけるのは、使い易いとは言えないですね。



・デジタルカメラとフィルムカメラ


デジタルカメラは電気を大量に消費します。

バッテリーが逝く、電気回路が壊れたら、もう終わり。

ライカのように何十年も使えるカメラではありません。



・イメージセンサーの大きさによる、写真の優劣について


最近は「フルサイズ一眼」がもてはやされていますが、写真が素晴らしいかどうかは全く関係がありません。

絵をちいさなキャンバス、大きなキャンバスで描く、油彩、水彩、壁に描いたり、表現って無限なので、携帯電話のカメラで撮影しても、芸術には代わりがありません。

写真だと素子で撮るのか、フィルムで撮るのかと言う違いが根本です。

印刷物、フィルムをスキャンする時は流石に解像度が高い方が有利ですが...

しかし、大きな解像度で撮影してもキャビネまでしか伸ばさないのであれば、コンパクトカメラの1000万画素でも十分と言う事になります。

解像度を大きくすると、ファイルサイズが当然大きくなり、等倍で確認しようとしても、パソコンのモニターの解像度が低ければ、全く意味がありません。

いたずらに高解像度を求めても、自分が表現したい媒体によっては、高解像度が無駄なばかりか、意味が無いものになってしまいます。

写真としてプリントし、全紙まで引き延ばすのか?

Webに公開する?

サービス判に伸ばすだけ??

目的にあったイメージセンサーの大きさでカメラを選んだ方が、無駄にお金を使わないで済みます。

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